ビットコインがフォークで分裂!?
これを聞いてどんな意味なのか理解できますか?
フォークという言葉は仮想通貨の世界では結構よく耳にする言葉です。
ビットコインがフォークされた・・・
イーサリアムがハードフォークで・・・
などとネットのニュースになることも少なくありません。
そこで今回は、まずフォークという言葉の意味を知って頂き、実例を出しながらハードフォーク、ソフトフォークについても解説していこうと思います。
目次
仮想通貨の世界でのフォークってどんな意味?

フォークっていうと、ご飯の時間に料理を口に運ぶための”フォーク”を想像しませんか?
ご飯を食べるときに使うフォークは先が3つとか4つに分かれていると思いますが、この”分かれる”ってことが仮想通貨のフォークを理解するうえで結構重要なんです。
なぜかと言うと、仮想通貨の世界の”フォーク”は”分岐”という意味で使われるからです。
じゃあ何が分岐するのかというと”ブロックチェーン”が分岐するんです。
ブロックチェーンが正常に稼働している場合はフォーク(分岐)が発生することはありませんが、同時に複数のブロックが生成されたり悪質なハッカーなどが故意にブロックを生成した場合にブロックチェーンでフォークが発生します。
フォークが発生すると矛盾した複数のデータの塊(ブロック)が存在することになりデータの整合性が取れなくなってしまいます。
そこでブロックチェーンでは一番長い枝(一番多くブロックが繋がれている枝)を正常な枝と判断することで、ブロックチェーン全体で矛盾が発生しないような仕組みになっています。
色々説明しましたが、単にフォークと言った時はブロックチェーンの分岐という意味なので、そこだけ理解しておけば大丈夫です。
仮想通貨がハードフォークする意味とは?ビットコインとビットコインキャッシュの実例

フォークに続いて、ハードフォークとはどんな意味なのかを解説していきます。
ハードフォークでは開発チームなどが強制的にブロックチェーンを分岐させます。
ブロックチェーンが分岐すると、今までの古いルールが適用されるブロックチェーンと全く新しいルールが適用されるブロックチェーンに分かれることになります。
つまり、今まで1つだった仮想通貨がハードフォークすることによって、新しいルールが適用された仮想通貨と古いルールのままの仮想通貨の2種類の仮想通貨が誕生することになります。
ハードフォーク
・強制的にブロックチェーンを分岐
・古いルールから全く新しいルールに変更
・新ルールの仮想通貨と旧ルールの仮想通貨に分岐
この説明だけではわかり辛いかもなので、実例を挙げながら解説していきます。
ビットコインのハードフォークでビットコインキャッシュが誕生

ビットコインはハードフォークを何度か繰り返していますが、ビットコインが2017年8月にハードフォークして誕生したのがビットコインキャッシュと呼ばれる仮想通貨です。
当時、ビットコインでは取引量の拡大によりデータの処理時間が遅延するという問題がありました。
この問題を解決しようと、ビットコインの開発者やビットコインのマイニングをしている人たちが話し合ったのですが、それぞれ解決策の考え方が異なり別々のルールが適用されることになりました。
その結果、1つのブロックのサイズが1メガバイトのビットコイン(旧ルール)と1つのブロックのサイズが8メガバイトのビットコインキャッシュ(新ルール)に分岐しました。
ビットコインキャッシュでは1ブロックのサイズ8メガバイトに増やすことで、データ処理時間の遅延の問題を解決しようとしたんですね。
簡単にまとめると、問題を抱えていたビットコインがハードフォークして、古いルールのビットコインと新しいルールのビットコインキャッシュに分岐したということです。
ビットコイン
⇒ビットコイン(旧ルール)
⇒ビットコインキャッシュ(新ルール)
あなたもご存知の通り、ビットコインがハードフォークされたからと言ってビットコインが使われなくなるということはなく、ビットコインとビットコインキャッシュの両方が世界中で使われています。
その後、ビットコインはハードフォークによってビットコインゴールド、ビットコインダイアモンドなどにも分岐しています。
仮想通貨がソフトフォークする意味とは?

ハードフォークでは、ビットコインがビットコインとビットコインキャッシュのように2つの仮想通貨に分岐しましたが、ソフトフォークはどのようになるのでしょうか?
ソフトフォークでは、ハードフォークのように2つの仮想通貨に分岐することはほとんどありません。
仮にビットコインがソフトフォークしても、ビットコインと〇〇コインのように2種類の仮想通貨に分岐することはない、ということです。
もっと身近なもので例えると、スマホアプリのアップデートに近いかも知れません。
例えば、あなたが使っているスマホアプリのLINEがアップデートされたとします。
LINEがアップデートされたからといって、LINEと〇〇LINEの2種類に分岐したりしませんよね?
LINEがアップデートされてもLINEはLINEのままです。
アップデートされた分だけ、ちょっと機能が改善されたり追加されたりしますが、今まで通りLINEを使うことが出来ますし、自分がLINEをアップデートしていなくてもLINEをアップデートしている友達と普通に連絡を取ることが出来ます。
このアプリのアップデートの感覚がソフトフォークに近いと思います。
つまり、アップデート前(古いルール)とアップデート後(新しいルール)には互換性があり、古いルールと新しいルールの互換性があるフォークをソフトフォークと呼んでいるんです。
ソフトフォーク
・スマホアプリのアップデートのようなもの
・古いルールと新しいルールに互換性がある
・新ルールの仮想通貨と旧ルールの仮想通貨に分岐しない
最後に・・・
フォークの意味、ハードフォークとソフトフォークの違いが理解できたでしょうか?
フォークとはブロックチェーンが分岐するという意味で、特にハードフォークの場合は1つの仮想通貨が2種類の仮想通貨に分岐します。
そして、ハードフォークすることによって新しい仮想通貨が誕生するので世間の注目を集めやすく、仮想通貨の世界では大きなニュースとなることが多いでしょう。
仮想通貨のハードフォーク情報に目を光らせておくことで、あなたも新しい仮想通貨が誕生する瞬間を目の当たりにすることが出来るかも知れません。
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